ローカル鉄道+女の子シリーズと称すべきヴィネット作品を発表し続けるめぬ氏の作品を今回はご紹介いたします。 過去、弊社でもみのりのや保志古村営軌道、ヘリコプチなどのキットを製作させていただきましたが、 今回は夕暮れの田舎の無人駅とネコの駅長というかわいい作品を製作いたしました。ネコ駅長という時事的にタイムリーなネタを盛り込んでくるあたりは流石ですね。
それでは製作していきたいと思います。
駅舎のパーツはどれも四角くエッジが多く見受けられます。 壁のパーツは大きいパーツですので流石に若干の歪みが見られます。 下処理の段階でパーツ同士がキッチリと噛み合うように調整してあげましょう。
壁、ベンチ、窓のパーツの合いを調整してあげれば残りのパーツは状態も良く、処理にそれほど気を使いませんでした。 パーティングラインの処理をして組めるパーツは先に組んでしまいます。
次はいよいよこの作品の一番の肝の塗装へ入りたいと思います。 塗装自体はマスキングが必要な箇所も少なく比較的楽です。 コンクリートは埃や経年劣化の汚れ、ベンチは長年に渡る使用感、テレビは外側のプラスチックの軽さ、 ブラウン管の艶感を重視した塗装を、女の子とみいすけ駅長は生物の持つ柔らさ暖かさの表現を心がけて塗装していきました。 ポスターはデカールで表現するようになっていますが、そのまま貼り込むとボードの色が透けてしまい、半透明ポスターになってしまいます。ですので今回はデカールをスキャンして、紙で出し直して張り込む手法をとりました。これだけでも実際の空間らしい雰囲気の演出に一役買ってくれます!
組み立ても、組むと言うよりは配置するといった表現が似合うほどで、 前途の下地処理ではめ合わせの調整を行っていれば、迷う事無く完成形に持って行けると思います。 レジンキットの組立て初心者にもおススメ出来る内容です。 最後にキットでは省略されており、金属線等で自作するよう指示のある窓のレールとテレビの電源ケーブル、アンテナ線を金属線で製作して取り付けて完成です。 実はこのテレビの電源ケーブルとアンテナ線の微妙なカーブを表現するのが一番大変な箇所でした。 何度も何度も少しづつ曲げては直し曲げては直しを繰り返し、わざとらしくない本物のコードのたるみやカーブを表現いたしました。 先端の差し込みプラグはガンプラのジャンクパーツから作ってあります。 本物の駅舎の様なリアルながらものんびりとした雰囲気が全体から出る、素敵な完成品に仕上がりました! 情緒溢れるビネットなので、製作中だけでなく撮影時も光の当て方や構図の探求等でとても楽しめました。